掲載情報

・柘植史子さんが角川『俳句』十二月号、坂本宮尾句集『緩やかな距離』特集において〈落葉踏みゆけば昨日も明日もなく 坂本宮尾〉の一句鑑賞を寄稿。

・池田のりをさんの〈驢馬の曳く荷の水甕の灼けてをり〉の句が国際俳句協会賞中村和弘特選を受賞しました。

・つげ幻象さんの〈天地の扁平にして朧なる〉の句が「玉梓十一・十二月号(名村早智子主宰)「他誌拝読」、「好日」十一月号(髙橋健文主宰)「受贈誌御礼」、「青山」十二月号(しなだしん主宰)「現代俳句珠玉集」に、〈玉巻くキャベツ軽トラがふはと過ぐ〉の句が「あふり」十一・十二月号(小沢真弓主宰)「他誌燦燦」に、〈砂洲ひとつとり残さるる寒の明〉の句が「春野」十二月号(栗林明弘主宰)「最新受贈俳誌」にとりあげられています。

・好日十一月号(髙橋健文主宰)「俳誌月評」で鶴岡久美子氏が「ふう秋号」をとりあげ批評されています。

・栗山政子さん、つげ幻象さん、柘植史子さんが、角川『俳句年鑑2026年版』の「諸家自選五句」に次の句を寄稿。

栗山政子

滝壺へ時間がどつと落ちてゆく

バス停に身の縮みゆく草いきれ

秋草の上に置かせてもらふ本

恐竜の卵か暖冬の満月

青北風や駅弁の紐引つ張つて

つげ幻象

はつなつのみづに極彩色の浮子

迎火の風よけにたつ姉妹

いつになくきれいな机月を待つ

春待つややけにきかせてビブラート

天地の扁平にして朧なり

柘植史子

今どこも痛まぬ躰セロリ嚙む

菜食といふほどでなく蘖ゆる

息災や蜜豆の豆ふたつ残し

ソファ捨てて終はる休日火恋し

この家のこの戸と決めて蝶凍つる