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柘植史子さんが角川【俳句年鑑】二〇二四年版「諸家自選五句」に次の五句を寄稿。

 調律の締めの小曲シクラメン

 灯涼し一人でも言ふごちそうさま

 胡桃割る五指それぞれに物語

 笑ひだす縄飛の子が縄の子が

 また少しずれて重なる落葉かな

柘植史子さんの〈壁の絵のなかの日溜り神無月〉〈梅の香やずれて向き合ふ停留所〉の句を『俳句年鑑』において田中亜美氏がとりあげ批評されています。

柘植史子さんが『俳壇』一月号特集「雲従える辰年の俳人たち」に作品五句と短文を寄稿。

 整ふる  柘植史子

 時雨来るロールキャベツを確と巻き

 みづうみはひらたきひかり返り花

 凍星へ祈りの息を整ふる

 影の上を水の流るる寒さかな

 去年今年欅は腕をおし広げ

栗山政子さんが角川【俳句年鑑】二〇二四年版「諸家自選五句」に次の五句を寄稿。

 薄氷を突きたる指が水になる

 風吹いてゐる蜘蛛の囲の向かう側

 遠くまで来ても遠くに朴の花

 呼び声が冬青草の上を飛ぶ

 狐の嫁入り葱畑を通過

・〈狐の嫁入り葱畑を通過〉〈あいつの詩やつと分かつた蘆の秋〉の句を『俳句年鑑』において相子智恵氏がとりあげ批評されています。

栗山政子さんが「香雨」一月号(片山由美子主宰)「香雨俳句逍遥」に同人作品評を執筆。

つげ幻象さんの〈炎昼のそれは大きな空き家かな〉の句が「玉梓」一・二月号(名村早智子主宰)「他誌拝見」に、〈春塵や世の我楽多を宝とし〉の句が「好日」十一月号(髙橋健文主宰)「受贈誌御礼」に、〈潮の香に風汚さるる晩夏かな〉の句が「くぢら」一月号(中尾公彦主宰)「受贈俳誌美術館」にとりあげられています。

・「鴻」十二月号で佐久間敏高氏が「ふう」秋号をとりあげ批評されています。